主に旅について、それから色々
「え、これ何で券売機で買えないの?」
「ネットなら全部できそうなのに!」
複雑な乗車券を買うとき、そんな疑問を抱いたことがある人は多いはず。
例えば──
こうした複雑きっぷは、なぜ券売機やネットで簡単に買えないのか?**
今回はその裏事情を、分かりやすく解説します。
JRグループは座席指定や乗車券を処理するために、
MARS(マルス)=旅客販売総合システム という巨大な発券システムを使っています。
このMARSは、駅の窓口にある専用端末や旅行会社端末と強力に連携し、
膨大なルールや例外処理をリアルタイムで判断できるように設計されています。
しかし──
券売機やWebサービスは、この専門的な操作のすべてを公開しているわけではないため、
一般向けの画面では次のような特殊な処理ができません。
つまり、券売機やネット予約は “よく利用される標準パターンに最適化されている” ため、
レアケースや複雑処理の領域は みどりの窓口の専門端末 に残されているのです。
もしネットで何でも発券できたとすると、
そのため、
複雑きっぷは「人の判断」が前提の業務として残されているのが現実です。
実際、駅員が手書きの補充券を作るようなケースもあり、
機械では処理できない“創作作業”に近い発券方法すら存在します。
2020年代に入り、JRは以下のような取り組みを進めています。
つまり、
標準化されたきっぷはどんどん券レス化・自動化しています。
ただ、
すべての複雑ルールが自動化できる未来はまだ遠い
というのが本音です。
その理由はシンプル:
運賃体系そのものが複雑すぎる。
ルールの整理とシステム刷新には、
莫大なコストと長い時間が必要なのです。
だからこそ、
複雑きっぷは券売機で買えないのではなく、あえて買えないようにしている。
そしてそれは、
ユーザーを守るための仕組みでもあるわけです。
| テーマ | 結論 |
|---|---|
| なぜ複雑きっぷはネットや券売機で発券できない? | 運賃体系・特例・連絡などのルールが極端に複雑だから |
| 無理ではなく「安全のために制限」? | YES、人による判定が必要なケースが多い |
| 将来はネットでできるようになる? | 標準化された区間から段階的に進行中 |
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