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それでも私は「三度目」に意味があると思う理由

大阪都構想は、二度、住民投票で否決された。
数字だけを見れば「大阪市民は望まなかった改革」と結論づけることもできる。

だが、本当にそうだろうか。

私は大阪都構想に賛成の立場だ。
理由は単純で、大阪市はもはや一つの「市」としては大きすぎるからだ。人口約275万人。これは地方自治体というより、すでに「一つの州」に近い規模である。

しかも大阪には、大阪府と大阪市という二つの巨大な行政主体が並立してきた。
同じエリアで、似たような政策を、別々の組織が、別々の予算で進める。
いわゆる「二重行政」は、理念ではなく現実的なコスト問題として、長年指摘されてきた。

東京都はどうだろう。
東京には「東京都」があり、その下に23の特別区がある。
広域行政は都が担い、身近な行政は区が担う。
完全ではないにせよ、役割分担は比較的明確だ。

大阪も、同じ形を目指そうとした。
それが大阪都構想だった。


それでも、なぜ否決されたのか

大阪都構想は、
2015年、そして2020年、二度の住民投票で否決された。

特に2020年の結果は、賛成・反対が僅差だったこともあり、今なお議論を呼んでいる。

「大阪市がなくなるのが不安だった」
「行政サービスが悪くなるのではないか」
「名前だけ変えて、何が良くなるのか分からなかった」

反対派の主張は、決して感情論だけではなかった。
むしろ多くは、「制度が複雑で分かりにくい」「メリットが実感できない」という理解不足と不信感に根ざしていたように思う。

ここで重要なのは、
反対票=現状維持派とは限らない、という点だ。

「改革したいが、説明が足りない」
「リスクが見えないまま賛成はできない」

そう考えた人も、少なくなかったはずだ。


「日本人の多くは賛成だった」という記憶は、間違いか?

私自身、当時の世論を振り返ると、
大阪以外の地域では「大阪都構想は合理的だ」という声を多く耳にした記憶がある。

それはなぜか。

大阪都構想は、単なる地域制度の話ではなく、
日本の行政のあり方そのものを問うテーマだったからだ。

・市町村はどこまで大きくなるべきか
・広域行政と基礎自治体は、どう分担すべきか
・首都圏と地方の構造差は、是正できるのか

こうした問題意識は、大阪に限らない。
むしろ日本全体が、いずれ直面する課題でもある。


それでも「三度目」に挑む意味

今回、大阪維新の会の吉村洋文知事は、
自ら辞職してでも、再び大阪都構想を目指す姿勢を示している。

これは単なる政治パフォーマンスだろうか。

私はそうは思わない。
二度の否決を経たからこそ、

  • 何が伝わらなかったのか
  • どこに不安が残ったのか
  • 制度設計に何が足りなかったのか

それらを、ようやく冷静に検証できる段階に来たのではないか。


このシリーズで書いていくこと

このブログシリーズでは、次の点を順に掘り下げていきたい。

  • 反対派は、具体的に何を恐れていたのか
  • 大阪都になることで、何が変わり、何が変わらないのか
  • 本当に「東京の真似」なのか、それとも別物なのか
  • 大阪都構想は、日本全体にとってどんな意味を持つのか

賛成・反対を超えて、
「なぜ、ここまで割れたのか」を考えることこそが、
三度目の挑戦に意味を与えるはずだ。

大阪都構想は、終わった話ではない。
むしろ、これから日本が向き合う問題の、最前線にある。

Post date : 2026.01.15 22:11