むるむる ブログ

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「京都は観光公害」「外国人が多すぎる」


日本ではこうした声がよく聞かれますが、そもそも——

彼らは、京都の何を見に来ているのか?

この問いを正しく理解しない限り、
京都のオーバーツーリズム問題も、観光政策の迷走も解決しません。


結論:インバウンドが京都に求めているのは「日本の完成形」

多くの外国人観光客にとって、京都は単なる観光地ではありません。

「日本という文明の“完成形”を体験できる場所」

それが京都です。

東京=現代日本
京都=歴史と精神の日本

この分業構造が、海外では非常に分かりやすく認識されています。


①「本物の歴史」が、今も“生きている”場所

海外にも古い街はあります。
でも京都が特別なのは、

  • 1000年以上、同じ場所で都だった
  • 戦争で徹底的に破壊されなかった
  • 建物・街割り・宗教・文化が連続している

という点です。

「遺跡」ではなく「現役の歴史都市」

これは世界的に見ても極めて希少です。


② 神社仏閣そのものより「思想と美意識」

インバウンド客は、
「金閣寺が金色でキレイだから」だけで来ているわけではありません。

彼らが惹かれているのは、

  • 無常観
  • 余白の美
  • 自然と人工の調和
  • 静寂・間(ま)
  • 侘び寂び

といった、西洋文明とは真逆の価値観です。

つまり京都は、

「効率と拡大」を突き詰めた欧米文明の人々が、
一度立ち止まるための場所

になっています。


③ 「日本人が守ってきた日常」を覗きたい

実は、インバウンドが一番興味を持つのは——

  • 路地
  • 小さな寺
  • 地元の商店
  • 早朝の街
  • 観光地ではない住宅街

です。

「観光用に作られていない京都」

ここにこそ、本物を感じています。

その結果、
・路地に人が溢れる
・住宅街に観光客が来る
という摩擦が起きているのです。


④ 舞妓・茶道・和食=“体験できる文化”

見るだけではなく、

  • 茶道体験
  • 精進料理
  • 和菓子作り
  • 庭園の手入れ
  • 着物での散策

「参加できる文化」
これが、京都が世界最強の観光地である理由です。

体験型観光との相性が、異常なほど良い。


⑤ 実は「京都らしさ」を一番求めているのは欧米人

データ的にも、

  • 欧米:文化・精神・歴史重視
  • アジア:写真・記号的名所重視

という傾向があります。

欧米の富裕層ほど、

「混雑していない京都」
「静かな時間の京都」

を強く求めています。


なぜ、問題が起きるのか?

答えは単純です。

求められているものと、提供している導線がズレている

  • 有名寺院に人を集中させる
  • 路地や生活圏に誘導してしまう
  • 時間帯分散が弱い

京都は、
「価値がありすぎる」のに、
「受け止め方がまだ追いついていない都市」

とも言えます。


結論:インバウンドは京都に「答え」を求めている

彼らが京都に来る理由は、

  • 写真映え
  • SNS
  • 流行

ではありません。

「この国は、どうやって“豊かさ”を定義してきたのか?」

その答えを、京都に探しに来ているのです。

Post date : 2026.01.25 23:25