むるむる ブログ

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アジアを旅行していると、必ずと言っていいほど目にする名前の航空会社があります。

AirAsia(エアアジア)

  • マレーシア
  • タイ
  • インドネシア
  • フィリピン
  • インド

気づけば「◯◯ AirAsia」が各国に存在し、

いったい何社あるのか分からない

という状態です。

この記事では、 「なぜAirAsiaはこんな増え方をしているのか」を、 感情論ではなく制度・構造・航空業界のルールから解説します。


結論:AirAsiaは航空会社ではなく「LCC量産モデル」

先に結論を書きます。

AirAsiaは、1社が巨大化しているのではありません。

  • ブランド
  • 運営ノウハウ
  • 機材思想
  • コスト構造

を各国に“複製”しているのです。

これは航空会社というより、 フランチャイズに近い発想です。


航空会社は、基本的に「国をまたげない」

まず前提として、

航空会社は自由に国境を越えて商売できません。

理由

  • 航空は国家主権と直結
  • 国内線は原則「自国資本」が運航
  • 外国企業が勝手に飛ばせない

このため、

アジア中を1社で飛び回る巨大航空会社

は、制度上ほぼ不可能です。


AirAsiaの解決策:「国ごとに会社を作る」

ここでAirAsiaが取った戦略が、

各国に“現地法人の航空会社”を作る

という方法です。

具体的には

  • マレーシア AirAsia
  • Thai AirAsia
  • Indonesia AirAsia
  • Philippines AirAsia

それぞれ

  • 法的には別会社
  • その国の航空会社

として登録されています。

だから国内線も飛べる。 だから規制に引っかからない。


なぜAirAsia方式が成立したのか

ここからが本題です。

① LCCは「機材と運用」を極端に単純化できる

AirAsiaは、ほぼ一貫して使用機材を

  • Airbus A320 / A321 系列

に絞っています。

これにより、

  • 操縦士訓練
  • 整備
  • 部品調達

どの国でも同じやり方で回せます。

つまり、

国が違っても、中身は同じ

という状態を作れるのです。


② ブランドを「安全証明」として使える

新興国でLCCを立ち上げる最大の壁は、

本当に安全なのか?

という不信感です。

AirAsiaは、

  • すでに実績のあるブランド
  • 既存の運航データ
  • 国際的な知名度

を持ち込むことで、 ゼロから信用を作るコストを省略しました。

これは各国政府にとっても都合が良い。


③ 各国政府の「国内航空を増やしたい」需要

多くの新興国では、

  • 国内移動の需要はある
  • 鉄道・道路が弱い
  • 国営航空は高い・遅い

という問題を抱えています。

そこに

  • 安い
  • 便数が多い
  • 民間主導

のAirAsiaモデルは、 政策的にも歓迎されやすい存在でした。


④ リスクを国ごとに分散できる

1社で巨大化すると、

  • 政治リスク
  • 規制変更
  • 経済危機

の影響をモロに受けます。

AirAsia方式では、

  • 国ごとに法人が分かれる
  • 問題が起きても切り離せる

ため、 全滅しにくい構造になっています。


なぜ他社は同じことができないのか

同じことをしようとして失敗した航空会社も多くあります。

理由は単純で、

  • LCCとしての徹底度が足りない
  • 機材がバラバラ
  • 本社主導が強すぎる

と、 複製に向かない設計だからです。

AirAsiaは最初から、

どうやって増やすか

を前提に作られています。


日本で同じことが起きない理由

日本では、

  • 規制が厳しい
  • 国内市場が成熟
  • 空港コストが高い

ため、 AirAsia型の「増殖」は起きにくい環境です。

PeachやJetstar Japanが

日本だけの存在

で止まっているのは、 経営能力ではなく制度の違いです。


まとめ:AirAsiaは航空会社の“量産工場”

AirAsiaがあちこちにある理由は、

  • 運が良かったから
  • 安売りしたから

ではありません。

制度を理解し、複製可能な形に落とし込んだからです。

AirAsiaは、

空を飛ぶ会社

というより、

航空会社を作る仕組み

を輸出している企業だと言えます。

次に「◯◯ AirAsia」を見かけたとき、

なぜそこに存在できているのか。

その背景を考えると、 旅行はもう一段、面白くなります。

Post date : 2026.02.03 14:40