むるむる ブログ

主に旅について、それから色々

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「1泊30万円以上」 「部屋数は20室前後」 「立地は不便、宣伝もしない」
それでも世界中の富裕層が奪い合うように予約を入れる。 それが超高級リゾートと呼ばれる世界だ。

本記事では、

  • AMAN(アマン)
  • One&Only(ワン&オンリー)
  • Four Seasonsの一部超高級案件

といった“量を捨てたリゾート”が、 なぜ成立し、なぜ増やさないのかを、 感情論ではなく構造と経営思想から読み解く。


結論:超高級リゾートは「増えた瞬間に死ぬ」

まず結論から言う。

超高級リゾートは、 規模を拡大した瞬間に、 商品としての価値が崩壊する。

これは贅沢な言い回しではなく、 ビジネス構造上の必然だ。


超高級リゾートとは何か?(定義)

業界的に見た超高級リゾートは、 単なる「高いホテル」ではない。

一般的な条件

  • 1泊20〜50万円以上
  • 客室数:10〜60室程度
  • 立地:辺境・離島・秘境
  • ターゲット:世界の上位0.1%

そして最大の特徴は、

体験が標準化されていないこと

だ。


AMAN(アマン)が象徴する“増やさない哲学”

AMANは世界に50数施設しかない。 しかも、1施設あたりの部屋数は極端に少ない。

なぜ増やさないのか?

理由は3つある。

① 立地が再現不可能

  • 世界遺産
  • 王族所有地
  • 厳重な環境規制エリア

そもそも同じ条件の土地が存在しない。

② 人材が量産できない

  • GM・料理長・スパ責任者が“作品”の一部
  • 教科書化すると価値が落ちる

③ 顧客が「希少性」を買っている

AMANの顧客は、

快適さではなく、 他人が入れない空間

に金を払っている。


One&Onlyは“国家プロジェクト型”超高級

One&OnlyはAMANとは少し違う。

  • 客室数は比較的多い
  • 国家や政府が絡む案件が多い

役割は「国の顔」

  • モルディブ
  • メキシコ
  • UAE

などで、

「その国を代表するリゾート」

として設計される。

そのため、 量産ではなく象徴性が最優先される。


なぜMarriottはAMANになれないのか

理由はシンプルだ。

  • Marriottは標準化が武器
  • AMANは非標準が価値

この2つは、 同じ企業内では共存しない。

実際、 MarriottはRitz-Carltonを持つが、 それ以上は踏み込めない。


超高級リゾートの収益構造

意外だが、 超高級リゾートは 必ずしも利益率が高いわけではない

  • 建設コストは異常に高い
  • 人件費も極端
  • 稼働率も低め

それでも成立する理由は、

ブランド価値が 他の不動産・国家イメージを 引き上げるから

だ。


日本に超高級リゾートが少ない理由

理由は能力不足ではない。

主な制約

  • 土地規制
  • 環境アセス
  • 周辺住民合意
  • 政治判断の遅さ

加えて、

「排他的贅沢」を 正面から肯定しにくい文化

もある。


まとめ:超高級リゾートは“産業”ではない

超高級リゾートは、

  • 観光産業
  • ホテルビジネス

というより、

文化事業・国家装置・象徴資本

に近い。

だからこそ、

  • 増えない
  • 真似できない
  • しかし強烈な影響力を持つ

AMANが「大手ではない」のに 世界中で畏敬される理由は、

勝ち方そのものが違うから

だ。

次に「高すぎるリゾート」を見たとき、 値段ではなく、

なぜそこに存在できたのか

を考えてみてほしい。

それが分かると、 世界の観光ビジネスの見え方が 一段、変わるはずだ。

Post date : 2026.02.05 22:49