主に旅について、それから色々
世界最大の旅客機であるエアバスA380。この二階建ての巨大な飛行機は、その巨大すぎるキャパシティや、4発機である事から避けられないメンテナンスコストの高さから多くの航空会社が退役を進める中で、
日本の**全日本空輸(ANA)**が3機も導入するという、当時、業界を驚かせた決断を下しました。
なぜANAは、時代に逆行してまでA380を選んだのか?そこには、単なる機材更新ではない、ハワイ路線での「逆転と独占」を狙った、驚きのマーケティング戦略が隠されていました。
ANAがA380を導入した背景には、日本の航空会社にとって最大のドル箱路線の一つである東京(成田・羽田)=ホノルル線でのシェア争いがありました。
ANAのA380が、通常のトリトンブルーではなく、ハワイの海をイメージした**ウミガメ(ハワイ語で「ホヌ」)**の特別塗装機になったことも、戦略の一環です。
ANAは、A380の広大な空間を活かし、他の路線にはないサービスと快適性を提供しました。
ANAにとってA380の導入は、採算の厳しい長距離路線を増やしていくための戦略ではなく、「ホノルル線という最重要市場」において、競合を寄せ付けない圧倒的なブランド力と輸送力を確保するための、戦略的な広告塔だったと言えます。
A380が象徴する非日常感と、ハワイの特別感が融合した「空飛ぶウミガメ」は、見事に日本のハワイ旅行市場を席巻したのです。
…というのが表向き、いわゆる建前にあたる理由です。
次回、なぜA380を導入せざるを得なかったのか?という本当の理由について解説しようと思います。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |