むるむる ブログ

主に旅について、それから色々

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日本で「自動運転で旅行に行ける日」は、いつ来るのか?

「免許を返納したあとも、もう一度、あの温泉に行きたい」
「運転に疲れず、景色を楽しみながら旅ができたら…」

自動運転は、単なる“便利な車”ではありません。
日本の旅の形そのものを変える可能性を秘めています。

では実際、日本で
「自動運転で気軽に旅行に行ける日」は、いつ来るのでしょうか?


自動運転とは、どこまで来ているのか?

まず前提として、自動運転には段階があります。

自動運転レベルの簡単な整理

  • レベル2:運転支援(今の多くの車)
  • レベル3:条件付き自動運転(限定的)
  • レベル4:特定エリアで完全自動
  • レベル5:どこでも完全自動(運転席すら不要)

現在の日本は、

  • 高速道路ではレベル2〜3
  • 一部地域ではレベル4の実証運行

という段階です。


すでに始まっている「自動運転×移動」

実は、日本ではすでに
“旅行の入口”となる自動運転が始まっています。

地方で進むレベル4実証

  • 過疎地域の巡回バス
  • 観光地内の周遊シャトル
  • 空港〜市街地の短距離移動

これらは、

  • 速度が低い
  • ルートが決まっている
  • 信号や交差点が少ない

という条件下で、すでに実用段階に入っています。

👉
「旅先で乗る自動運転」は、すでに現実です。


なぜ日本では“自動運転旅行”が遅いのか?

技術の問題だけではありません。

① 道路環境が複雑すぎる

  • 狭い道
  • 歩行者・自転車・高齢者
  • 曖昧な交通ルール

② 法制度が慎重

  • 事故時の責任問題
  • 保険・刑事責任の整理
  • 社会受容性への配慮

③ 「自家用車=運転するもの」という意識

日本では、
クルマ=自分で運転するもの
という文化が根強く残っています。


それでも「自動運転×旅行」が有望な理由

ここが重要なポイントです。

日本は「自動運転旅行」に向いている国

  • 観光地が全国に分散
  • 公共交通が弱い地域が多い
  • 高齢化が急速に進行

👉
自動運転は、観光インフラの救世主になり得る

特に、

  • 温泉地
  • 山間部
  • 離島
  • 観光地周遊

といった分野では、
人手不足を補う切り札になります。


未来の旅行は、こう変わるかもしれない

① 自動運転で「ドア・ツー・ドア」旅行

  • 自宅 → 観光地 → 宿 → 次の観光地 → 帰宅
  • 運転は一切不要
  • 車内は“動くラウンジ”

② 車中泊 × 自動運転

  • 夜に出発
  • 寝ている間に移動
  • 朝、観光地に到着

👉
移動時間=旅の時間になる世界。

③ 観光地専用の自動運転車

  • 予約制
  • ルート最適化
  • 観光案内AI付き

では、日本でいつ実現するのか?

現実的なタイムライン予測

  • 2025〜2030年
    • 観光地内・地方限定で普及
    • 「自動運転バスで観光」は当たり前に
  • 2030年代前半
    • 高速道路+主要幹線で自動運転
    • 都市間移動が楽になる
  • 2035年以降
    • 条件付きで“自動運転旅行”が一般化

👉
「完全に自由な自動運転旅行」は、まだ先
しかし
「自動運転を使った旅」は、もう始まっている


自動運転が変えるのは「旅の理由」

これまでの旅は、

  • 運転が好きだから
  • 行ける距離だから
  • 体力があるから

という制約がありました。

自動運転が普及すれば、

  • 行きたいから行く
  • 年齢を理由に諦めない
  • 道中も楽しむ

そんな旅が可能になります。


まとめ:自動運転は「旅を取り戻す技術」

自動運転は、

  • 効率化の技術ではなく
  • 人の自由を取り戻す技術

特に日本では、
「もう一度、旅に出たい」
その願いを叶える存在になるかもしれません。

自動運転で旅行に行ける日は、
思っているより近く、しかし段階的にやってくる

そしてその最前線は、
派手な都市ではなく、
地方の観光地から始まるのです。

Post date : 2025.12.15 22:16