むるむる ブログ

主に旅について、それから色々

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ボーイングとエアバス。
この2社が世界の空を支配している構図は、すでに30年以上変わっていない。

だが今、航空業界は次の分岐点に立っている。

  • 脱炭素
  • 燃料高
  • LCCの拡大
  • 長距離と短距離の二極化
  • 中型機の空白

この状況で、次に登場する旅客機は
単なる新型機ではない

それは
👉 航空会社のビジネスモデルそのものを変える機体
になる可能性が高い。


いまの主役は「延命」フェーズに入っている

まず現状整理から。

現在の主力機

  • ボーイング
    • 737 MAX
    • 787 Dreamliner
  • エアバス
    • A320neoファミリー
    • A350

これらはすべて、

  • 基本設計は20年以上前
  • 改良で性能を引き延ばしている段階

スマホで言えば、
毎年CPUだけ強化している状態だ。

限界は近い。


航空会社が今、最も欲しがっている機体

航空会社が本音で欲しがっているのは、これだ。

「短中距離を、ワイドボディ並みの快適性で、
しかも安く飛ばせる機体」

具体的には:

  • 座席数:200〜260席
  • 航続距離:7,000〜9,000km
  • 単通路 or 超細胴
  • 運航コストはA321より低い

ここが完全な空白地帯になっている。


ボーイングの切り札候補:NMA(通称797)

かつて噂され、今も亡霊のように語られるのが
NMA(New Midsize Airplane)=797構想だ。

797の想定スペック

  • 座席数:220〜270席
  • 航続距離:約8,500km
  • 双発・軽量ワイドボディ
  • 地方都市 ↔ 地方都市直行

狙いは明確。

「大型機では大きすぎ、A321では足りない路線」

例えば:

  • 成田 → シアトル
  • 関空 → ホノルル
  • 二次都市 ↔ 欧米

787より小さく、737より本格的
というポジションだ。

しかし問題も多い

  • 開発費が莫大
  • 787・737MAXの後始末が未完
  • エンジン技術がまだ追いついていない

結果として、797は
「正しいが、今は作れない機体」
になっている。


エアバスの現実路線:A321XLRの先へ

一方、エアバスはかなりクレバーだ。

現在の最強兵器

  • A321LR / A321XLR

これは実質、

単通路なのに、長距離を飛べる化け物

  • 欧州 → 北米東岸
  • アジア → 豪州
  • 中東 → 欧州

これを可能にしたことで、エアバスはこう考えている。

「新型を作らなくても、路線は取れる」

次に来ると噂されるのが

A322(仮称)

  • A321をさらにストレッチ
  • 新世代エンジン
  • 単通路の限界をもう一段押し上げる

これは革命ではない。
だが、確実に売れる


本命は「次世代技術前提機」

本当にヤバいのは、ここから先だ。

次世代旅客機のキーワードは:

① オープンローターエンジン

  • 燃費を最大20〜30%改善
  • 騒音・安全面が課題
  • エアバスはかなり前向き

② 水素対応設計

  • 完全水素はまだ先
  • だが「将来水素対応」は設計段階で組み込む
  • エアバスのZEROe構想

③ 複合材+自動化の極限

  • 製造コスト削減
  • 整備簡略化
  • パイロット負担軽減

この条件を満たす機体は、
2035年前後に現れる可能性が高い。


勝つのはどっちか?

正直に言う。

短期(〜2030)

👉 エアバス有利

  • A321系が無双
  • 開発リスクが低い
  • LCC・中堅航空会社に刺さる

中長期(2035〜)

👉 ボーイング逆転の余地あり

  • 完全新設計を出せた場合
  • 技術的にはまだ底力がある
  • 797の思想は「正解」

ただし条件がある。

「事故らないこと」
「遅れないこと」

今のボーイングにとって、これが一番難しい。


結論:次の旅客機は「機体」ではなく「思想」

次に開発される旅客機は、

  • 速いか
  • 大きいか
  • かっこいいか

ではない。

どんな路線を、誰が、どう儲けるか
その思想が形になったものだ。

エアバスは「現実解」。
ボーイングは「理想解」。

空の覇権争いは、
もう始まっている。

Post date : 2026.02.15 16:27