むるむる ブログ

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富裕層がモナコに行き、日本には来ない本当の理由

日本は観光大国になった。

訪日外国人は年間数千万人規模。
京都は溢れ、浅草は混み、ニセコは外資だらけ。

しかし――

「世界の超富裕層が集まる場所」か?
と聞かれると、答えはNOだ。

なぜ日本には
モナコも、サントロペも、サンモリッツも、マリブもないのか。

今日は、その理由を構造的に解剖してみたい。


① ラグジュアリーとは「高級ホテル」ではない

まず誤解を解こう。

ラグジュアリーとは、
・五つ星ホテル
・高級レストラン
・ブランドショップ

ではない。

本当のラグジュアリーとは、

「世界中の富と権力が自然に集まる“舞台”」

のことだ。

例を挙げよう。

モナコ

・税制優遇
・F1開催
・ヨットハーバー
・カジノ
・超高級不動産

→ 富裕層が“住んでいる”

サンモリッツ(スイス)

・冬季五輪開催地
・欧州王族の社交場
・世界最古級のスキー文化

→ 富裕層が“社交する”

ドバイ

・無税に近い税制
・巨大ヨット文化
・金融都市

→ 富裕層が“投資する”


日本はどうか?

観光地はある。温泉もある。景色もある。

だが、

富裕層が「住み」「投資し」「社交する」場所がほとんどない。

これが最大の違いだ。


② 税制・規制の壁

世界のラグジュアリーリゾートは、
例外なく「税」と「金融」と結びついている。

モナコ → 所得税ゼロ
ドバイ → 法人税ほぼなし
スイス → 富裕層優遇制度あり

一方日本は、

・相続税高い
・固定資産税高い
・法人税高い
・外資規制多い

つまり、

日本は“観光する国”であって、“資産を置く国”ではない。

これが決定的な違いだ。


③ 景観規制と所有権の問題

ラグジュアリーリゾートには共通点がある。

「広い」「私的」「独占できる」

日本はどうか?

・土地が細切れ
・借地権問題
・景観規制
・開発許可が複雑
・温泉権利問題

大規模一体開発が難しい。

だから、

モルディブのような
「島まるごと一つのリゾート」
が成立しにくい。

ニセコは例外的成功例だが、
あれは外資が主導した結果だ。


④ 日本人の“お金の美学”

これも大きい。

日本では、

「露骨な富の誇示」は嫌われる。

超高級ヨットハーバー?
プライベートジェット専用空港?
カジノ街?

どこか“成金的”に見られる。

だが世界の富裕層は、

・見せる
・集まる
・社交する

それ自体が文化だ。

日本は、
「静かに楽しむ高級」は得意だが、

「世界を巻き込む高級」は作ってこなかった。


⑤ 本当はポテンシャルはある

ただし、可能性はある。

北海道(ニセコ・富良野)

→ 雪質は世界最高峰

沖縄・宮古・石垣

→ 海はモルディブ級

軽井沢

→ すでに“準ラグジュアリー”文化あり

瀬戸内海

→ 静かなヨーロッパ的海域

問題は、

国家として「富裕層を呼び込む意思」があるかどうか。


⑥ 世界的ラグジュアリーを作るなら何が必要か?

もし日本が本気でやるなら、

  1. 税制特区
  2. カジノ合法化の明確化
  3. 超高級マリーナ整備
  4. プライベートジェット受け入れ拡大
  5. 不動産所有規制の緩和
  6. 英語行政の徹底
  7. 国際学校の整備

つまり、

「観光政策」ではなく「金融・都市政策」になる。

ここまでやらないと、
世界の超富裕層は動かない。


⑦ 実は日本型ラグジュアリーは別方向にある

しかし逆説的に言うと、

日本は“違う方向”で勝てる可能性がある。

それは、

・温泉文化
・和食
・禅
・自然との一体感
・静寂

「誇示」ではなく「癒し」。

実際、星野リゾートやアマン東京は、
この方向で成功している。


結論:日本は“派手な王族リゾート”には向いていない?

日本は

モナコにはなれない。
ドバイにもなれない。

だが、

「世界一静かなラグジュアリー」

ならなれる。

それを国家戦略として設計するかどうか。

観光客数を追うのか。
富裕層の質を追うのか。

今、日本は分岐点にいる。

Post date : 2026.02.21 15:49