主に旅について、それから色々
「航空機産業」と聞いて思い浮かぶ国は、
アメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、ロシア……
ブラジルを挙げる人は、正直少ないでしょう。
しかし現実には、
なぜ、南米の新興国で、ここまでの航空機メーカーが育ったのでしょうか?
エンブラエルの成功は「国の事情」「割り切った戦略」「軍用から民間への正しい転用」
この3つが奇跡的に噛み合った結果です。
まず、ブラジルという国の事情です。
👉 鉄道や道路だけでは国が回らない
つまりブラジルは、
「飛行機を自前で作れないと、国が不便になる国」
だったのです。
これはアメリカやロシアと同じ発想で、
**航空機は“贅沢品”ではなく“国家インフラ”**でした。
エンブラエルは、最初から民間旅客機メーカーではありません。
代表例:
👉 「まず作れるものを、確実に作る」戦略
エンブラエル最大の成功要因は、ここです。
👉 誰も本気で取りに来ない場所を、全力で取りに行った
この割り切りが、世界的成功につながりました。
エンブラエル機は、よくこう評されます。
航空会社にとって重要なのは、
「かっこいい機体」より「毎日確実に利益を生む機体」
でした。
結果、
に一気に普及します。
エンブラエルは一時期、
という、非常に現実的な立ち位置を取っています。
👉 「国が口を出しすぎない」「でも見捨てない」
これは、
日本のMRJ(スペースジェット)とは対照的な点です。
現在の評価はこうです。
特にE-Jetシリーズは、
「このサイズなら、まずエンブラエルを検討する」
というポジションを確立しました。
皮肉ですが、結論はこうです。
航空後進国だったからこそ、夢を見なかった。
夢を見なかったからこそ、勝てた。
エンブラエルは、
「航空機産業は“国の格”ではなく“戦略”で決まる」
という事実を、世界に突きつけたメーカーです。
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