むるむる ブログ

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広島県呉市。
かつて「東洋一の軍港」と称された歴史を持つ港町です。

戦艦大和が生まれたこの地は、今も海上自衛隊呉地方隊の重要拠点として現役の艦船が行き交い、かつての海軍工廠跡地にはJMU(ジャパン マリンユナイテッド)呉事業所が立ち、今もこの国の造船を担っています。

呉の観光定番といえば大和ミュージアム・てつのくじら館ですが、今回まず向かったのは呉湾艦船めぐりからです。これが大正解でした……いや、順番には少し反省もあるのですが、それは後ほど。


① 呉湾艦船めぐり――海の上から基地と造船所に大接近

7月30日、10:00発の第1便に乗船しました。呉中央桟橋を出港し、造船所で建造される大型船、海上自衛隊の艦艇や潜水艦を至近距離で見学できるクルーズで、2階のオープンデッキではガイドによる興味深い説明を聞くことができます。所要時間は約35〜40分。専門のガイドが、ユーモアを交えながら普段は聞けない解説をしてくれるのが最大の魅力です。特に護衛艦の解説は細かく丁寧にしてくれます。

MAERSKの巨大コンテナ船、3隻が並んでいた

出航してまず驚いたのが、JMU呉事業所のドックで建造中のMAERSKのコンテナ船です。全長約277m、全幅約46mという巨体が、なんと3隻並んでいます。

これが圧巻でした。戦艦大和の全長が263mでしたから、目の前のコンテナ船は大和よりも大きい。それが3隻並んでいるのですから、スケール感が完全に狂います。かつて大和が建造されたドック跡を横目に、現代の造船技術の産物がそびえ立っている——歴史と現在が交差する光景です。

護衛艦「かが」と潜水艦群

呉基地に係留されている艦船も間近で見学できます。護衛艦「によど」、そして「かが」。かがは全長248mの巨大な護衛艦で、F-35Bを搭載できる空母に似ているというか、(私の個人的な感想としては)強襲揚陸艦によく似ている形の護衛艦として改修されたことで知られています。離島防衛や奪還が任務のようですから、強襲揚陸艦によく似ているのも納得です。その日によって停泊している艦艇の種類や数が異なるため、訪れるたびに見られる景色が変わるのもこのクルーズの魅力のひとつです。

潜水艦にも相当近くまで寄ってくれました。おやしお型、そうりゅう型、たいげい型と、複数の型式が基地に在泊しています。「こんなに基地にいるものなのか」と思うほどの数でした。陸上から見るのとはまったく異なる、海面からの迫力ある眺めです。

項目内容
出発場所呉中央桟橋ターミナル1F(大和ミュージアム隣)
所要時間約35〜40分
運航時間10:00・11:00・13:00・14:00(平日12時便運休)
運航日HPをご確認ください。
特別便夕呉クルーズ(日没時の自衛艦旗降下儀式を見学・要予約)

② 大和ミュージアム――リニューアル直後の「呉市海事歴史科学館」へ

艦船めぐりを終えて、大和ミュージアムへ。大和ミュージアムは2025年2月から約1年間の大規模改修工事を経て、2026年4月23日にリニューアルオープンしたばかりでした。訪問したのは7月30日ですから、リニューアルからわずか3ヶ月。ピカピカの館内です。

目玉はもちろん1/10スケールの戦艦「大和」の模型。全長26.3mという巨大な模型で、館内に入った瞬間に圧倒されます。

「大きい」はずなのに…艦船めぐり後の誤算

ここで正直に告白しなければなりません。

艦船めぐりを先にやったのは失敗でした。

1/10スケールとはいえ全長26mもある大和の模型は、十分に大きくて迫力があります。しかしつい先程、全長277mの実物のコンテナ船3隻を海上からほぼ真横で見てしまっています。さらに護衛艦かがの巨体も目に焼き付いている。そのあとで模型を見ると……「いささか迫力不足」と感じてしまうのです。

アドバイス:大和ミュージアムは、艦船めぐりより先に行くべきです。実物の現役艦船を海上で見てしまうと、どうしても1/10模型の迫力が薄れてしまいます。順番は「大和ミュージアム→艦船めぐり」が正解かもしれません。

戦艦金剛のボイラー実物大レプリカが凄い

大和模型以外で最も印象に残ったのが、戦艦金剛に搭載されていたボイラーの実物大レプリカです。とにかく巨大。蒸気タービン駆動の戦艦が、いかに膨大な機械的エネルギーを必要としていたかが、この実物大の展示を見ると体感できます。

現代の艦船の主機はガスタービンが多く、パワープラントは格段にコンパクトになっています。技術の進歩というものをしみじみと感じさせてくれる展示でした。

項目内容
正式名称呉市海事歴史科学館
リニューアル2026年4月23日(約1年の改修工事を経て)
目玉展示戦艦大和1/10スケール模型・戦艦金剛ボイラーレプリカほか
所在地呉駅から徒歩10分圏内

③ てつのくじら館――無料なのに濃密すぎる潜水艦体験

大和ミュージアムの向かいに建つ「海上自衛隊呉史料館」、通称「てつのくじら館」。入館料は無料です。無料とは思えない充実度で、知る人ぞ知る呉観光の隠れた本命です。

最大の見どころは、実際に20年間現役だった潜水艦「あきしお」の内部を見学できること。世界でもここだけという地上展示の潜水艦で、居住区から操舵室まで入ることができます。

外は巨大、内部は極狭

外から見る「あきしお」は、全長76mの巨体です。これだけ大きければ内部も相応に広いだろうと思いながら入ると——これが全然そうではない。

通路は体をやや横にしないと歩けない幅。乗員のベッドは狭く、潜水艦での生活の厳しさが体感できます。そして艦内で唯一の個室とされる艦長室でさえ、畳1畳にも満たない広さ。艦長であっても、これだけのスペースしかない。潜水艦の乗組員という仕事の過酷さを、頭ではなく体で理解できる展示です。

私には無理だと確信しました。閉所恐怖症でなくても、息が詰まりそうな空間です。

項目内容
正式名称海上自衛隊呉史料館
入館料無料
目玉展示実物潜水艦「あきしお」内部見学
その他展示機雷・掃海艇の歴史、潜水艦の仕組みなど
所在地大和ミュージアムの向かい(呉駅から徒歩で訪問可能)

④ あきしおカレー――ご飯が潜水艦の形をしている

てつのくじら館の出口付近にカフェがあり、数量限定で「あきしおカレー」を食べることができます。ちょうどお昼前のタイミングだったので、迷わず注文しました。

出てきたのは、カレーの「海」に潜水艦の形のご飯が浮かんでいる一皿。なんともかわいらしいビジュアルです。カレーは程よくピリ辛でご飯が進む味わいで、見た目の可愛さと裏腹に本格的な美味しさでした。

呉は「呉海自カレー」として、各艦艇独自のカレーレシピを提供する店舗が22店舗もあるカレーの街でもあります。あきしおカレー以外にも、いろいろな艦艇カレーを食べ歩くというのも呉観光の楽しみ方のひとつです。


おすすめの回り方

今回の反省を踏まえて、呉観光のベストな順番をまとめておきます。

順番スポット理由
大和ミュージアム1/10大和模型の迫力を最大限に感じるために、実物の艦船を見る前に行くべき
てつのくじら館無料・隣接・所要1時間ほど。あきしおカレーでランチも
呉湾艦船めぐり実物の現役艦船と巨大コンテナ船を海上から。感動の締めくくりに
④(任意)夕呉クルーズ日没の自衛艦旗降下儀式を見たい人は要予約で

旅のお供に

艦船めぐりのオープンデッキや、潜水艦内部の撮影には、コンパクトで取り回しのいいカメラやスマホが活躍します。モバイルバッテリーも忘れずに。

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まとめ――呉は、半日では足りない

艦船めぐりで現役艦船と巨大コンテナ船に圧倒され、大和ミュージアムでリニューアルした展示に見入り、てつのくじら館で潜水艦の中に入り、あきしおカレーを食べる。

それだけで一日が終わります。呉は「ちょっと寄り道」では済まない、密度の高い港町です。広島駅から呉駅までJR呉線で約30〜40分とアクセスも良好なので、広島観光のついでというよりは、呉をメインに据えた行程をおすすめします。

さて、呉を満喫したあとは、呉線に乗って広島へ移動します。

※掲載情報は2026年7月30日時点のものです。料金・営業時間・展示内容は変更になる場合があります。各施設の公式サイトで最新情報をご確認ください。

Post date : 2026.08.22 14:50