主に旅について、それから色々
目次
南紀白浜といえば、アドベンチャーワールド、温泉、白良浜のビーチ——観光地として有名な分、なんとなく「お金のかかる場所」というイメージがあります。
でも実は、
白浜の絶景スポットの多くは無料か、かかっても数百円で楽しめます。今回は、白浜の岬沿いをくるっと一周するドライブコースを、実際に走ってみました。
| 順番 | スポット | 費用の目安 |
|---|---|---|
| ① | 京都大学白浜水族館 | 大人600円 |
| ② | 円月島 | 無料(足湯も無料) |
| ③ | 白良浜 | 無料(駐車場は有料) |
| ④ | 千畳敷 | 無料(駐車場70台・無料) |
| ⑤ | 三段壁 | 無料(洞窟は有料・駐車場無料) |
水族館の入館料600円を除けば、あとはほぼ無料で回れます。これが白浜の隠れた魅力です。
まず向かったのは京都大学白浜水族館。名前のとおり、京都大学が運営する研究機関付属の水族館で、1930年(昭和5年)に開館した90年以上の歴史ある施設です。「大学の水族館」というと地味に聞こえますが、これが侮れない。
展示されている約500種の生き物はすべて紀伊半島の海にいるものだけという、こだわりの展示が特徴。サンゴ、エビ、カニ、ヒトデなど背骨のない無脊椎動物が展示の約半数を占めており、15種以上のウニをまとめて展示するなど、マニアックすぎる展示のファンも多い。
250t級の大型水槽をはじめ、81の水槽にサメ・エイから白浜近海の魚類・海亀・淡水魚まで553種6,600点が飼育・展示されており、エビ・カニ・ヒトデなど無脊椎動物の収集では日本一の規模です。
そして料金が大人600円、小中学生200円というのが驚きです。派手な演出はありません。水槽と生き物と、淡々とした解説パネル。でもその「地味さ」が、大学の研究施設らしくて好きです。じっくり見ると1時間以上いられます。
ひとつだけ注意点があります。入館料のお支払いは現金のみで、キャッシュレス決済には対応していません。あらかじめ小銭を用意しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館時間 | 9:00〜17:00(最終入館16:30) |
| 定休日 | 年中無休 |
| 入館料 | 大人600円・小中学生200円・未就学児無料 |
| 支払い | 現金のみ(キャッシュレス不可) |
| 駐車場 | 無料あり |
水族館から海岸沿いを少し走ると、円月島が見えてきます。正式名称は「高嶋(たかしま)」。南北の長さ約130m、高さ約25m。島の中央に波浪による侵食で直径約9mの円月形の穴がぽっかり開いていることから、「円月島」と呼ばれるようになりました。
日本の夕陽百選にも選ばれており、特に夕暮れ時の美しさは格別です。春分の日・秋分の日(3月下旬・9月下旬)前後5日間は、太陽が真西に沈むため、島の中央の穴に夕日がすっぽり収まる絶景が見られます。この時期は多くのカメラマンが集まる人気の撮影スポットです。
島への上陸はできませんが、眺めるだけなら無料。そして近くには無料で利用できる「御船(みふね)足湯」があり、足湯に入りながら円月島を眺めることができます。ドライブの途中で足湯に立ち寄れる、なんとも贅沢なスポットです。
白浜といえば必ず名前が挙がるのが白良浜(しららはま)。ハワイのワイキキビーチと姉妹浜に認定されている、真っ白な砂が750mにわたって続くビーチです。
砂浜自体への入場は無料ですが、白良浜には専用の無料駐車場がなく、周辺の有料駐車場を利用することになります。夏の海水浴シーズンは特に混雑するため、早めの到着がおすすめです。
海に入らなくても、砂浜を歩くだけで気持ちがいい。白い砂と青い海のコントラストは、南紀白浜ならではの景色です。
ただし、白良浜周辺の駐車場は白浜の中でも全体的に料金が高め。
白浜イチのホットスポットということで、駐車場代もしっかり観光地価格です。今回はドライブで通過するだけにとどめました。海水浴目的で訪れる方は、事前に駐車場を調べてから向かうことをおすすめします。
海岸沿いを南へ走ると、千畳敷に到着します。
長い年月をかけて打ち寄せる荒波に侵食された岩でできた地形で、その名のとおり畳千枚分を思わせる広大な岩盤が海岸に広がっています。国の名勝にも指定されているこの場所、入場は無料です。
しかも駐車場が70台分無料というのが太っ腹。岩の上を自由に歩き回れるので、足元さえ気をつければ子どもも楽しめます。波の侵食が生み出した複雑な岩の表情は、見飽きることがありません。
夕暮れ時には岩肌がオレンジ色に染まり、また違った表情を見せてくれます。円月島と並んで、夕日の名所としても知られています。
千畳敷からすぐ南にあるのが、白浜随一のダイナミックスポット三段壁です。
吉野熊野国立公園にも指定されているこの断崖絶壁は、高さ約50〜60m、南北約2kmにわたって続く岩壁です。眼下に打ち寄せる太平洋の波と、垂直に切り立った岩壁の組み合わせは、白浜の自然の中でも群を抜いた迫力があります。
崖の上から眺めるだけなら無料。町営の無料駐車場(普通車30台)も整備されていて、気軽に立ち寄れます。崖の下の洞窟(三段壁洞窟)は有料のエレベーターで降りることができますが、崖の上からの眺めだけでも十分すぎるくらいの迫力です。
「恋人の聖地」にも認定されており、カップルにも人気のスポット。荒波が岩にぶつかるダイナミックな景色は、何度見ても飽きません。
見どころが点在する白浜は、機動力がモノを言うので基本的にはマイカーがおすすめです。千畳敷・三段壁・円月島は車なら数分圏内ですが、バスだと乗り継ぎや待ち時間が発生します。
7〜8月の白浜は、昼間の暑さが本当に厳しい。駐車場の混雑も考えると、9時前後には動き始めるのがベストです。千畳敷は朝7時台でもそれなりに人がいるほどの人気スポットです。
春分の日・秋分の日(3月下旬・9月下旬)前後の5日間は、円月島の穴に夕日がすっぽり収まる絶景が見られます。この時期に白浜を訪れるなら、17時頃から円月島周辺で待機するのがおすすめです。
白浜をドライブしていると、ふと気づくことがあります。廃墟になったホテルが、けっこう目につくのです。
「南紀白浜」というブランド力のある超有名観光地でも、やっていけなくなったホテルがある。それが廃墟として残っている現実を目の当たりにすると、観光業の厳しさを実感します。明石海峡大橋の開通による交通の変化、コロナ禍の打撃、インバウンド需要の変化……観光地を取り巻く環境は、有名な場所であっても無縁ではありません。南海フェリーの廃止もその文脈で見ると、点ではなく面で起きていることがよくわかります。
一方で、白浜には超富裕層向けの高級リゾートホテルも数多くあります。ホテル川久のような、それ自体が美術館のような豪奢なホテルが存在するのも白浜です。そして、リーズナブルな民宿や家族向けの宿も充実しています。廃墟になったホテルと、超高級リゾートと、手頃な宿が混在している——それが白浜という観光地の今の姿です。
宿の選択肢がこれだけあるのはさすが老舗観光地、と思いながら走り抜けました。
白浜土産といえば、かげろうです。1933年(昭和8年)創業の菓子店「福菱」が1967年(昭和42年)に生み出した、紀州を代表するロングセラー銘菓です。何層にも重ねられた薄い生地が作る「サクサクふわふわ」の食感と、優しい甘みのクリームが魅力。口の中で儚く溶けていく幸せを表現して「かげろう」と名づけられました。
この「かげろう」には、白浜の福菱本店でしか食べられない限定バージョンがあります。
その名も「生かげろう」。
生かげろうが手に入るのは福菱本店のみ。カフェ併設の店舗なのでテイクアウトでもイートインでもOKです。
通常のかげろうはお土産として各地で購入できますが、生かげろうだけは白浜に来ないと食べられない。これは行く理由になります。強くおすすめします。
さらに、冷凍専用のクリームを挟んだ「ICEかげろう」(アイスかげろう)も直営本店で販売しています。アイスとついていますが実はアイスではなく、独自の配合で冷やしても硬くなりすぎない冷凍専用クリームがサンドされています。溶けて手が汚れることもなく、ビーチでも楽しめるとあって人気です。夏の白浜でひんやりしたかげろうというのは、なかなかいい体験です。
かげろう本体はAmazonでもお取り寄せ可能です(生かげろう・ICEかげろうは本店限定)。
👉 Amazonで見る:紀州銘菓 かげろう(Amazon)
| 種類 | 特徴 | 購入場所 |
|---|---|---|
| かげろう(通常) | バタークリームまたはほうじ茶クリーム・常温保存 | 本店・お土産店・通販 |
| 生かげろう | 生クリームを使ったフレッシュな食感・要冷蔵 | 福菱本店のみ |
| ICEかげろう | 冷凍専用クリーム・凍ったまま食べる | 本店・一部お土産店 |
白浜の海の幸といえば、とれとれ市場も外せません。西日本最大級の海鮮市場として知られており、新鮮な魚介類が所狭しと並んでいます。
今回は2日目の朝9時頃に訪問しました。これが正解でした。
朝は客が少なく、落ち着いてじっくり見て回れます。
「市場は混んでいるもの」というイメージがあると思いますが、9時頃の朝訪問では周囲をゆったり眺めながら歩けました。そして朝でもちゃんと魚介類は豊富に揃っており、伊勢エビ、アワビ、タイ、マグロなど種類も充実していました。買えるものも、朝から十分にあります。
昼以降は観光バスも来て一気に混み合います。白浜観光のスタートを早めに切れるなら、
午前9時台のとれとれ市場訪問
を、強くおすすめします。
白浜エリアを走っていると、南紀白浜空港の存在感が気になります。和歌山県唯一の空港で、なかなか立派な施設です。
便数は多くありませんが、東京(羽田)との間に定期便が運航されており、大阪からよりも東京から飛行機で来た方が早く着くこともあります。空港周辺にはレンタカー業者が多く集まっており、「羽田から白浜空港に飛んで、レンタカーで観光する」という東京発の旅行者向けのインフラが整っています。
白浜の高級リゾートホテルを利用するような富裕層の観光客には、この空港経由のルートが定番なのでしょう。
大阪から車で2時間という近さと、東京からのフライトという遠さが同居しているのが南紀白浜という場所の面白さです。
廃墟ホテルと超高級リゾートが並ぶ街の構造も、こうした来訪者の多様性と無関係ではないかもしれません。
白浜の岩場歩きや断崖散策では、滑りにくい靴が重要です。また長時間の屋外観光では日焼け止めと帽子も必携です。
👉 Amazonで見る:滑りにくいアウトドアシューズ(Amazon)
👉 Amazonで見る:日焼け止め(Amazon)
| スポット | 入場料 | 駐車場 | 見どころ |
|---|---|---|---|
| 京都大学白浜水族館 | 大人600円 | 無料 | 紀伊半島の海の生き物500種・無脊椎動物日本一 |
| 円月島 | 無料 | 有料(周辺) | 穴あき島・夕日百選・無料足湯あり |
| 白良浜 | 無料 | 有料・高め(周辺) | ワイキキ姉妹浜・白砂750m・白浜一の混雑スポット |
| 千畳敷 | 無料 | 70台・無料 | 国名勝の岩盤・夕日スポット |
| 三段壁 | 無料(洞窟は有料) | 30台・無料 | 高さ50〜60mの断崖・恋人の聖地 |
| 福菱本店(かげろう) | — | あり | 生かげろう・ICEかげろうは本店限定 |
| とれとれ市場 | 入場無料 | あり | 西日本最大級の海鮮市場・朝9時台がおすすめ |
水族館の600円を含めても、今回のドライブにかかった費用は駐車場代と飲み物代くらいのものでした。廃墟ホテルと超高級リゾートが共存し、東京からの飛行機組と大阪からの車組が入り混じる、懐の深い観光地——それが白浜です。
アドベンチャーワールドや温泉も白浜の魅力ですが、絶景ドライブと生かげろうと朝のとれとれ市場だけでも、十分に白浜を満喫できます。大阪から車で約2時間、ぜひ一度くるっと一周してみてください。
※掲載情報は訪問時点のものです。料金・営業時間・駐車場情報は変更になる場合があります。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
| 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
| 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| 28 | 29 | 30 | ||||