主に旅について、それから色々
目次
松山を出発して、次の目的地は呉。
広島県呉市まで、瀬戸内海を船で渡ります。今回の旅、船の利用は2回目です(1回目は南海フェリーの和歌山〜徳島)。今度は高速船。どんな船旅になるか、楽しみです。
松山観光港へのアクセスは、この土地への土地勘がまったくないのでスマホのアプリに頼ります。ルートを調べると、こんな案内が出てきました。
「大手町駅まで路面電車で1分」
……1分?
実際に行ってみると、なるほど。信号1つ分、距離にして200mほどの話です。路面電車の停留所2つ分がこれほど近いのかと少し驚きましたが、そもそも歩いていける距離です。私は迷わず徒歩で向かいました。
大手町駅は、伊予鉄道の路面電車(市内線)と郊外線(高浜線)が交差するユニークな駅です。日本で唯一、路面電車と郊外鉄道が平面交差する場所として知られています。鉄道ファンには有名なスポットで、路面電車が郊外線の線路を「踏切のように」渡る光景は、確かに他では見られないものです。
大手町駅から伊予鉄高浜線に乗り込み、終点・高浜駅を目指します。所要時間は約20分。
途中の古町駅には車庫があり、路面電車(市内線)郊外線(高浜線)双方の車両が数多く見られます。
高浜に近づくにつれて、車窓に海の景色が広がってきます。瀬戸内海の水面が、旅情を高めてくれます。
高浜駅に到着すると、松山観光港への連絡バスが待っています。距離にして800mほど、乗車時間は2分程度です。
「これは歩かずバスに乗った方がいい」距離です。近いようで、炎天下の7月末に歩くにはちょっと辛い。素直にバスに乗ることをおすすめします。
松山観光港に到着。「観光港」という名前の通り、旅行者向けの設備が整っています。お土産店があり、ちょっとした立ち飲みコーナーもあります。フェリーターミナルとしては小ぢんまりとしていますが、必要なものは揃っている印象です。
ここから乗る船は、瀬戸内海汽船と石崎汽船が共同運航する高速船「リニアジェット」便で、呉港・広島港と松山観光港を結んでいます。乗船券を購入して、待合スペースで出発を待ちます。
乗船口へ向かうと、待っていたのは見るからにかっこいい船です。
この船の名前はAIVINT(アイヴィント)。瀬戸内海汽船が2026年5月24日に就航させた新造高速船で、「安芸(Aki)・伊予(Iyo)・風(Vint)」を組み合わせた造語です。スーパージェットの後継船として建造されたカタマラン(双胴船)で、旅客定員は約100名。私が乗ったのは7月29日ですから、就航からわずか2ヶ月の、まだピカピカの新造船です。
推進方式はフォイト・リニアジェット(ドイツ製)。プロペラを使わず、吸い込んだ海水をジェット噴射して推進する方式で、最大28ノット(時速約50km)の高速航行が可能です。船体は双胴構造のカタマランで、揺れが少なく安定した航行が特徴です。
船内は広くて快適。座席のゆとりがあり、清潔感もあります。新造船ならではの気持ちよさです。
いざ出港。エンジン音とともに加速し、あっという間に港を出ます。さて、瀬戸内海の景色を——
……見えない。
窓に水滴がたくさん飛び散っていて、外がよく見えません。
時速50kmで走る高速船です。飛沫が窓ガラス全面に飛んでいて、視界は白く霞んだ状態になっています。ワイパーが欲しい。本当に欲しい。
さらに、高速航行中は安全のため外に出ることもできません。デッキに出て風を浴びながら瀬戸内の景色を眺める、という体験は高速船では叶わないのです。これは高速船ゆえの弊害で、仕方のないことではあります。結構後ろの席に座っからかもしれません。もっと前ならきれいに外を見れるのでしょうか?ご存じの方は教えてください。
水滴の窓越しに、滲んだ瀬戸内海の景色をぼんやりと眺めながら、心の中でひとつ誓いました。
「今度は晴れた日に、しまなみ海道を走る映像を撮ろう」と。
旅の宿題が、また一つ増えました。
松山観光港を出て約1時間半、呉港に到着しました。リニアジェットは広島港まで行けば最短1時間10分という速さですが、呉寄港のぶん少し長くなります。それでも、愛媛から広島まで海を渡って1時間半というのは、なかなか速い。
船は私たち呉下船組を降ろすと、すぐに出港して広島港へ向かっていきました。さっさと仕事をこなすビジネスライクな船旅です。
本日は呉泊。大和ミュージアムをはじめとする呉の見どころは、翌日のお楽しみです。
| 区間 | 手段 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| JR松山駅→大手町駅 | 徒歩 | 約3分 | 200m・路面電車1分でも行ける |
| 大手町→高浜 | 伊予鉄高浜線 | 約20分 | 終点下車・海沿いの車窓が良い |
| 高浜→松山観光港 | 連絡バス | 約2分 | 800m・炎天下は歩かずバスが無難 |
| 松山観光港→呉港 | リニアジェット(AIVINT) | 約1時間30分 | 最大28ノット・窓の水滴に注意 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運航会社 | 瀬戸内海汽船・石崎汽船(共同運航) |
| 航路 | 松山観光港〜呉港〜広島港 |
| 船名 | AIVINT(アイヴィント)ほか |
| 就航 | 2026年5月24日(AIVINT) |
| 推進方式 | フォイト・リニアジェット(ドイツ製) |
| 船型 | カタマラン(双胴船) |
| 最高速度 | 約28ノット(時速約50km) |
| 旅客定員 | 約100名 |
| 松山〜呉 | 約1時間30分 |
| 松山〜広島 | 約1時間10分〜(呉寄港なしの便) |
| 車の乗船 | 不可(旅客専用) |
松山観光の下調べ。旅は事前の準備が大切です。
👉 Amazonで見る:愛媛 松山 観光ガイド
1時間半の船旅では、モバイルバッテリーがあると安心です。
👉 Amazonで見る:モバイルバッテリー(Amazon)
松山から呉・広島方面への移動手段として、リニアジェットは非常に優秀な選択肢です。しまなみ海道をバスで移動するよりも、時間的に魅力があります。
ただし、景色を楽しみたい方には注意が必要です。私が乗った時は窓に飛沫が飛んでいて、外の景色は見えにくかったです。「瀬戸内の絶景を船上から満喫する」という体験を求めるなら、速度の遅いクルーズフェリーを選ぶのも一つの手です。
それでも就航2ヶ月の新造船AIVINTは、船内の快適さとスタイリッシュなデザインで、乗る価値十分の高速船です。松山と広島・呉を行き来する機会があれば、ぜひ一度乗ってみてください。
※掲載情報は2026年7月時点のものです。時刻表・料金は変更になる場合があります。乗船前に石崎汽船・瀬戸内海汽船の公式サイトで最新情報をご確認ください。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
| 31 | ||||||