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下灘(しもなだ)駅に行ってきました。

予讃線(海線)の下灘駅といえば、1998年から3年連続で青春18きっぷのポスターに採用されたことで知名度が急上昇し、今やインバウンド客も多く訪れる人気スポットになった、高台のホームに美しい瀬戸内海が広がる駅です。

「思わず降りてしまう、という経験をしたことがありますか。」というキャッチコピーとともに記憶している方も多いでしょう。

一度行ってみたいと、長年思っていました。

ただし、行き方については少々複雑な事情がありまして——。


青春18きっぷの聖地なのに、鉄道で行けなかった

下灘駅は当然、鉄道で行くことを最初に考えました。JR予讃線の海線を走る列車に乗り、車窓から瀬戸内海を眺めながら下灘へ——これ以上ない旅の絵です。

しかし、時刻表を何度見返しても、これが難しい。

下灘駅に停まる列車の本数は非常に少なく、「現地に降りて、列車のある風景を撮影して、また戻ってくる」というスケジュールをどう組んでも、時間的制約から無理が生じます。長時間滞在するか、滞在時間をほぼ諦めるか、という二択になってしまう。

結果として、セカンドベストとして選んだのがレンタカーです。

青春18きっぷのポスターで有名な聖地に、車で行く。なんとも皮肉な話ですが、実際のところ下灘駅を訪れる人の多くは車でのアクセスを選んでいます。
「列車ではアクセスしづらい」という現実が、この駅にはあるのです。


松山からのアクセス――国道56号・378号のドライブが快適

松山からは国道56号線を南下し、途中から国道378号線(通称・夕やけこやけライン)へ。この378号線が実に素晴らしい道で、海沿いを快走する絶景ルートです。スイスイ走れて、1時間弱で下灘駅に到着しました。

ドライブ自体が楽しいルートなので、車で来た甲斐は十分にありました。

駐車場について

下灘駅の近くにはコインパーキングがあります。無人駅の近くにコインパーキング……少々「無駄に観光地化されているな」という気持ちにもなりますが、需要があれば供給が生まれるのは自然なことでしょう。

一方、平日であれば無料の訪問者用駐車場に停められることも多いようです。今回は平日訪問だったため、無料駐車場に停めることができました。週末や繁忙期は混雑が予想されるので、早めの到着をおすすめします。


「こんなにおるん?」――平日なのに、人だらけだった

さて、下灘駅に到着しました。

海の近くにある絶景、小さな駅舎、鄙びた無人駅——イメージしていたものは確かにそこにありました。高台のホームから見える瀬戸内海、メルヘンチックな上屋とベンチ。写真で見たままの景色です。

ただし、一点だけ、想像と違ったことがあります。

人多すぎ。

平日です。夏休みではありますが、それでも観光客がこれほど集まっているとは思いませんでした。思わず「こんなにおるん?」と口に出してしまうほどの賑わいです。

SNSでの拡散により近年は観光客が急増しており、特に夕日の時間帯には撮影の順番待ちが発生するほど混雑することも珍しくなくなっています。今回は日中の訪問でしたが、それでもホームはにぎやかでした。

聞こえてくる話し声を注意して聞いていると、日本語ではない言葉もかなり聞こえてきます。外国人観光客の姿も目立ちます。青春18きっぷのポスターが海外にまで影響を及ぼしているとは、おそるべし、ポスター効果。SNS時代に乗っかって、下灘駅は完全にインターナショナルな観光地になっていました。

これだけの人がいれば、SNSへの投稿も相当な数になっているはずです。「鄙びた無人駅」を感じさせる一枚を撮るのは、なかなか難しい状況でした。


坪尻と下灘——同じ日の、正反対の光景

この日の朝、私は坪尻駅を訪れていました。

坪尻駅は、周囲に民家もなく、車道もなく、1日6本の列車しか停まらない秘境駅です。私が降り立ったとき、他に降りた乗客は誰もいませんでした。マムシ注意の看板と廃屋と山と、静寂だけがありました。

そして午後の下灘駅。観光客が群がり、日本語と外国語が飛び交い、駅前には屋台のカフェまで出ている。

同じ日の同じ四国で、これほど正反対の「無人駅」体験ができるとは思いませんでした。どちらも無人駅です。でも、その「無人」の意味がまったく違う。坪尻は本当の意味で人のいない駅、下灘は駅員がいないだけで観光客であふれている駅。

どちらが「本物」かという話ではありませんが、この対比はなかなか興味深いものでした。


下灘駅で1時間滞在、2本の列車を見送る

駅前の屋台カフェ(通称「下灘珈琲」)でひと休みしながら、1時間ほど滞在しました。

その間に、列車が2本通過していきました。

12:34の八幡浜行と、13:25の松山行。どちらも見送りました。今日は乗りません。レンタカーで来ているので、当然ですが。

列車が来ると、観光客がカメラやスマホを向けます。ホームのベンチに座って列車を待つ人、線路沿いに陣取って撮影する人、海と列車を一緒に撮ろうとする人。みんなが一斉に同じ方向を向くのが面白い。

列車が去ると、また思い思いの場所で撮影やら投稿やらお喋りやらに戻っていく。下灘駅での時間は、そういうリズムで流れていきます。

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帰り道、モンベル松山店に寄り道

下灘駅を後にして、レンタカーで松山方面へ戻ります。途中、モンベル松山店に立ち寄りました。

各地のモンベルには、通販では購入できないご当地限定Tシャツを販売している店舗があります。前日の高松・イオンモール店で香川限定Tシャツをゲットしたのに続き、今回は石鎚山をモチーフにした愛媛限定のオリジナルTシャツをゲット。これを集めるのが旅の楽しみのひとつになっています。

モンベルのご当地Tシャツは、旅の土産として実用的かつ記念になる、なかなか優れたアイテムです。その土地に行かないと買えない希少性もあり、コレクション欲が刺激されます。


道後温泉も松山城も寄らず、また移動へ

松山まで戻ってきましたが、このまままた移動します。道後温泉にも松山城にも寄りません。

せわしない旅です。でも、道後温泉も松山城も既に訪れたことがあるし、「また来る」という理由ができた方が、旅は長続きするというものです。



下灘駅 基本情報とアクセス

項目内容
路線JR予讃線(海線)
所在地愛媛県伊予市双海町大久保
駅構造単式ホーム1面1線・地上駅・無人駅
停車列車普通列車のみ・本数少なめ(要事前確認)
松山からの車アクセス国道56号→国道378号(夕やけこやけライン)で約1時間弱
駐車場無料駐車場あり(平日は空きあり)・コインパーキングあり
駅前屋台カフェ(下灘珈琲)あり
混雑状況平日も観光客多数・外国人観光客も増加中

まとめ――「鄙びた秘境」ではなく「人気の絶景スポット」として楽しむべき駅

下灘駅は、確かに美しい駅です。高台のホームから見える瀬戸内海の景色は、ポスターで見た通りのものでした。

ただし、「人のいない静かな秘境駅」を期待して行くと、少し違うものを感じるかもしれません。今の下灘駅は、完全に観光地です。人が多い、賑やかである、ということを前提に楽しむのが正しい向き合い方だと思います。

早朝であれば観光客も少なく、ローカル駅の風情を味わえる時間帯もあるようです。「誰もいない下灘駅」を撮りたい方は、始発の列車で訪れる早朝狙いがベストかもしれません。

それでも、一度は訪れる価値がある場所であることは間違いありません。青春18きっぷのポスターが作り上げたこの聖地、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

残念だったのは、天気がいまいちだった事。次に行く機会があれば、青い空と碧い海の絶景を堪能したいものです。

※掲載情報は2026年7月時点のものです。列車の時刻・駐車場の状況は変更になる場合があります。お出かけ前に最新情報をご確認ください。

Post date : 2026.08.16 14:23